過剰な歯磨きについて - vol.56 -
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健康的な口腔内環境を獲得・維持するために歯磨きに熱心に取り組み、努力することは賛成できますが、過剰(Over brushing オーバーブラッシング)な歯磨きはむしろ逆効果になることがありますのでここで少しお話させて頂きます。
歯磨きは歯に付着した食べかすやプラークが除去できればOKなのですが、様々な理由から過度な歯ブラシ刺激を歯と歯肉に与え続けていると、歯は必要以上にすり減り、歯肉は痩せて(退縮)しまい、自らの間違った行為でダメージを与える結果となってしまいます。
ではどうして過剰になってしまうのでしょうか?
過剰になり過ぎる傾向の方は、
「力を入れて磨かないと何となく気持ちが悪くて…」
「力を入れて磨かないと汚れが落ちないような感じがして…」
「1日に何回も磨いた方が衛生的なような気がして…」
「歯周病になりたくないので、なるべく長い時間磨いたほうがいいと思って…」
「せっかくしっかり治したので…」
「これ以上悪くしたくないので…」
など、口腔内環境を良くしたいと思う結果、過剰になってしまう傾向にあります。
磨いたことで自分自身はとても満足するでしょうが、歯・歯肉からすれば、かえってありがた迷惑な行為になっているかもしれません。
口の中の健康維持を考えたうえで歯をしっかり磨く行為はとても共感が持てますが、歯・歯肉の立場にも目を向けた歯磨き習慣を見つめ直すことも忘れないで取り組んだ方がよいでしょう。
あなたの歯・歯肉は知らず知らずのうちに悲鳴を上げていませんか?
歯ブラシの当て方に注目です!
歯ブラシで歯を磨くときの磨き方ひとつで、歯肉に与える影響は変わります。
歯を磨くときに歯肉に必要以上に負担を与えないようにすることが大切ですから、力加減はもちろん歯ブラシの使い方や当て方にも注目して頂きたいものです。
以下に掲載した写真を比較して下さい。
写真 1
写真 2
歯と歯肉の境目(歯頸部)付近は汚れが溜まりやすい部位です。その部分の汚れを歯ブラシで落とそうとした場合どちらの方法でも汚れは落とせるでしょうが、歯肉に必要以上に負担を与えない方法はどちらでしょうか?
2枚写真を比較して頂ければお分かりになると思いますが、ブラシが歯肉に当たりやすくなっているのは写真1の状態です。
同じ場所を磨く場合でも写真1のような磨き方よりも写真2の方が歯肉に余計な負担・ダメージが掛かりません。ちょっとしたブラシの使い方磨き方で歯肉に与える影響が大きく変わります。
過剰な歯磨きをしないように気をつけるには、予防に力を入れている歯科医院で直接指導を受けると分かりやすいと思いますが、普段から気を付けるには、まず鏡を見ながらの歯磨きを心掛け、「どこを磨いているのか」「どこを磨こうとしているのか」と考えて磨くことが良いでしょう。
そして歯ブラシの毛先の広がり具合も観察すると良いでしょう。使って間もないのに毛が開いてしまうような場合は磨く力が強すぎる傾向にあります。目安としておおよそ1ヶ月ほど毛が開かずに使用できれば、良いでしょう。
しっかり磨くことはとても良い習慣なのですが、磨き過ぎる習慣は口腔組織に悪影響を与えますので、注意が必要です。毎日行なう歯磨き習慣ですから、正しい知識と適切な方法を身に付けることが大切ですので、一度自分の歯磨き習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
歯磨きは歯に付着した食べかすやプラークが除去できればOKなのですが、様々な理由から過度な歯ブラシ刺激を歯と歯肉に与え続けていると、歯は必要以上にすり減り、歯肉は痩せて(退縮)しまい、自らの間違った行為でダメージを与える結果となってしまいます。
ではどうして過剰になってしまうのでしょうか?
過剰になり過ぎる傾向の方は、
「力を入れて磨かないと何となく気持ちが悪くて…」
「力を入れて磨かないと汚れが落ちないような感じがして…」
「1日に何回も磨いた方が衛生的なような気がして…」
「歯周病になりたくないので、なるべく長い時間磨いたほうがいいと思って…」
「せっかくしっかり治したので…」
「これ以上悪くしたくないので…」
など、口腔内環境を良くしたいと思う結果、過剰になってしまう傾向にあります。
磨いたことで自分自身はとても満足するでしょうが、歯・歯肉からすれば、かえってありがた迷惑な行為になっているかもしれません。
口の中の健康維持を考えたうえで歯をしっかり磨く行為はとても共感が持てますが、歯・歯肉の立場にも目を向けた歯磨き習慣を見つめ直すことも忘れないで取り組んだ方がよいでしょう。
あなたの歯・歯肉は知らず知らずのうちに悲鳴を上げていませんか?
歯ブラシの当て方に注目です!
歯ブラシで歯を磨くときの磨き方ひとつで、歯肉に与える影響は変わります。
歯を磨くときに歯肉に必要以上に負担を与えないようにすることが大切ですから、力加減はもちろん歯ブラシの使い方や当て方にも注目して頂きたいものです。
以下に掲載した写真を比較して下さい。
写真 1
写真 2
歯と歯肉の境目(歯頸部)付近は汚れが溜まりやすい部位です。その部分の汚れを歯ブラシで落とそうとした場合どちらの方法でも汚れは落とせるでしょうが、歯肉に必要以上に負担を与えない方法はどちらでしょうか?
2枚写真を比較して頂ければお分かりになると思いますが、ブラシが歯肉に当たりやすくなっているのは写真1の状態です。
同じ場所を磨く場合でも写真1のような磨き方よりも写真2の方が歯肉に余計な負担・ダメージが掛かりません。ちょっとしたブラシの使い方磨き方で歯肉に与える影響が大きく変わります。
過剰な歯磨きをしないように気をつけるには、予防に力を入れている歯科医院で直接指導を受けると分かりやすいと思いますが、普段から気を付けるには、まず鏡を見ながらの歯磨きを心掛け、「どこを磨いているのか」「どこを磨こうとしているのか」と考えて磨くことが良いでしょう。
そして歯ブラシの毛先の広がり具合も観察すると良いでしょう。使って間もないのに毛が開いてしまうような場合は磨く力が強すぎる傾向にあります。目安としておおよそ1ヶ月ほど毛が開かずに使用できれば、良いでしょう。
しっかり磨くことはとても良い習慣なのですが、磨き過ぎる習慣は口腔組織に悪影響を与えますので、注意が必要です。毎日行なう歯磨き習慣ですから、正しい知識と適切な方法を身に付けることが大切ですので、一度自分の歯磨き習慣を見直してみてはいかがでしょうか。
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- vol.61 : 「補綴物の精度」について
- vol.60 : 「メタルフリー・メタルレス・ノンメタル」について
- vol.59 : 「インプラントブーム」について
- vol.58 : 保険診療と自由診療の違い
- vol.57 : ネット情報について
- 過剰な歯磨きについて - vol.56 -
- vol.55 : 歯周病 Part 9「定期健診(メインテナンス)の重要性」について
- vol.54 : 歯周病 Part 8「歯周病の治療法」について
- vol.53 : 歯周病 Part 7「歯周病の検査」について
- vol.52 : 歯周病 Part 6「歯周病は感染症であり、生活習慣病でもある」
- vol.51 : 歯周病 Part 5「バイオフィルム」について
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