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むし歯・歯周病/たばこの為害作用

たばこが与えるさまざまな影響

たばこが身体に与える影響はよく話題にされますが、口の中にも大きな影響を与えます。

歯に与える影響

喫煙することで歯面にタール成分が付着し、歯面自体がザラつくことで歯周病の原因となるプラーク ・ 歯石がつきやすくなります。

その他、ニコチンが歯に与える影響は、歯の根の表面を構成するセメント質と結合しやすい性質のため、根の表面を清掃(スケーリング・ルートプレーニング)しても、喫煙が再び行なわれれば、ニコチンがまたすぐに根の表面に結合するため、本当の意味での治療効果が発揮されません。

歯肉に与える影響

タバコの中に含まれているニコチンは、血管を収縮させ血流障害を起すため、歯肉に炎症があり出血しそうな歯肉でも出血しにくい傾向が多いようです。そのため、病状が悪化していても症状としてあわられにくいため、気づかないうちに歯周病が進行し、気づいたときには慢性化している場合が多くみられます。また、歯肉の感覚が非常に鈍くなっていることも重複して、歯周病に対する処置を施しても非常に治りにくいです。

歯槽骨に与える影響

タバコは歯を支えている歯槽骨の喪失をより一層早める傾向があります。そして、骨粗鬆症を促進する原因のひとつにもなっています。

医療者側が歯周治療を一生懸命行ない、患者さんが徹底したブラッシング中心の予防に励んだとしても、禁煙の協力が得られない場合は、歯周治療における治癒を期待するのは非常に難しいです。

ニコチン性歯周炎

症例 1 / 48歳 男性

症例 1/48歳 男性 写真1

症例 1/48歳 男性 写真 1

症例 1/48歳 男性 写真2

写真 2

症例 1/48歳 男性 写真3

写真 3

  • 歯の表面にタールがこびりつき、歯肉は暗紫色を帯びた色調になっています。

ニコチンによる歯肉の角化

症例 1 / 55歳 女性

症例 1/55歳 女性 写真1

症例 1/55歳 女性 写真 1

症例 1/55歳 女性 写真2

写真 2

  • 歯肉が白く角化していますが、表面上に歯肉の炎症はみられません。しかし、骨の吸収は進んでいます。