デンタルケア/ブラッシング症例
歯肉の改善
症例 1 / 41歳 女性
初診時
- むし歯治療を希望され来院されました。歯肉に炎症(発赤・腫脹)が見られます。
- (矢印 赤)の歯に部分的に詰め物の処置がされています。(神経は除去されています)
2ヶ月後
- 適切なブラッシングが習慣づいて歯肉の炎症が治まってきました。
- このあとタイミングを見計らって歯石除去を行ないました。
7ヶ月後
- さらに歯肉の炎症が治まり、患者さんの希望で、ブラッシングしやすいよう詰め物の仮詰め処置を行ないました。
12ヶ月後
- 歯肉の炎症がなくなり環境が整ったため、仮詰めを仮歯に置きかえました。(現在経過観察中)
症例 2 / 28歳 男性
初診時
- 「歯磨きをすると歯ぐきから血が出るのが気になっています。」と来院されました。
- 下の前歯の歯に大量のプラークが付着し、周囲の歯肉は腫れています。ブラッシング指導を開始しました。
2週間後
- 歯磨きが定着して2週間 大量に付着していたプラークは除去され、歯石がはっきり見えはじめました。
- 歯肉に張りが出はじめました。
1ヶ月後
- 歯磨きで歯石の一部が剥がれたようです。さらに1ヶ月後に歯石除去を行ないました。
6ヶ月後
- 歯石除去後4ヶ月 歯磨きがしっかり定着したもようです。
- プラークが付着しないように丁寧に歯磨きされ、歯肉が引き締まりました。
症例 3 / 29歳 男性
初診時
- 歯科健診を希望され来院されました。
- 前歯の一部を除き歯面全体にべったりのプラークが付着し、赤く腫れている歯肉に隠れて歯石が見えます。
- 歯磨き指導を開始しました。
3週間後
- 歯面にべったり付着していたプラークは歯ブラシによってきれいに除去され、歯面が光っています。
- 歯肉の腫れも治まりはじめ、腫れた歯肉に隠れていた歯石が顔を出し始めました。
1ヶ月半後
- 歯肉はさらに引き締まり、一部の歯石が歯磨き中に取れたようですが、別の部位の歯石が新たに顔を出しました。
- 日常の歯磨き習慣が身についたため歯石除去を行ないました。
6ヶ月後
- 歯磨き習慣が定着し、口腔内環境が整ってきました。
11ヶ月後
- 歯肉の炎症が治まり、健康な歯肉に戻りました。
- 磨きにくそうな歯並びでも適切な歯磨き方法と習慣で歯肉の健康を勝ち取ることができます。
症例 4 / 57歳 女性
初診時
- 「前歯の歯並びが悪く、歯医者に行くたびに具合の悪いところが増えます。今後が心配です。」と来院されました。
- 歯周病が進行し、上顎前歯は動揺が強く、歯磨き圧で抜けてしまいそうな状態でした。
- 歯磨きの大切さを知っていただくためにあえて一時的に保存しながら歯磨き指導を行ないました。
(レントゲン写真をみると骨が溶けているのが確認できます。)
3ヶ月後
- 丁寧に歯磨きを繰り返したことで歯肉の赤味が減ってきました。
- 歯磨きをしても以前のような出血はなく、歯の動揺も少し治まってきました。
5ヶ月後
- さらに歯肉の赤味は減り、張りが出てきました。そして歯の動揺が驚くほど減りました。
歯周病が進み歯を支えている骨がごく一部しか残っていない前歯(初期治療終了後 抜歯を行なう予定の歯)の歯磨きを、患者さんと相談のうえ行ないました。
今すぐにでも抜けてしまいそうな歯でしたが、歯磨きを繰り返していたら驚くほど安定しました。
ブラッシングの威力には驚かされます。
症例 5 / 28歳 女性
初診時
- 歯肉の炎症に伴い、歯と歯肉の境界部に歯石が付着しています。
- ブラッシング指導を行ないましたが、初診時の指導1回で来院が途絶えてしまいました。
2年3ヶ月後 再来院
- 歯磨きはあまりしていなかったようです。
- 初診のときと比べて歯石の付着範囲が広くなり、歯肉の赤みも増しています。
- 再来院をきっかけに再度ブラッシング指導を試みました。
再来院 1ヶ月後
- 今回は、自分なりに努力していた様子がわかります。
- 歯肉の赤み・腫れが引き始め、歯肉が締まってきたため歯肉の中に潜り込んでいた歯石がはっきり確認できます。
再来院 1年3ヶ月後
- 歯石除去後、ブラッシングが定着しています。
ここでは歯の手入れを怠った場合、しっかり行なった場合の状態を見ていただきました。
皆さんはここで紹介した写真がどのように写り、どんなことを感じられましたか。
- 「歯に付着した汚れ・細菌を取る取らないでは、こんなに環境が変化するのかぁ」
- 「歯磨きって大切なんだなぁ」
- 「自分の口の中を鏡で見て、自分はどうだろう?」
なんて思っている方は、口の中の健康に関心のある方でしょう。
「怠る」と「行なう」ではこんなに差があるのです。
←前のページ デンタルケア/ブラッシング(歯磨き)
→次のページ デンタルケア/定期健診