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酸蝕症 - vol.23 -

酸によって歯が溶けてしまうことを酸蝕症と言います。
酸蝕症はむし歯の原因となる細菌の酸が関与して発症するものではなく、口の外から入ってきた酸性度の高い「酸」や身体の中の「胃酸」などによって起こる疾患です。


外因性(体の外からの酸)
   ・酸性食品 ・ 飲料食品
    レモン ・ グレープフルーツ ・ みかんなどの柑橘系の果物、酢、ドレッシング、
    ワイン、清涼飲料水など
   ・酸性の内服薬
    クエン酸、アスコルビン酸、アスピリン、ビタミンC 
   ・職業的原因 
    酸を使用する現場


内因性(体の中からの酸)
  ・自己誘発性嘔吐(拒食症 ・過食症)
  ・胃酸の逆流
      など、習慣的な繰り返しが原因となり、歯が溶けてしまいます。



予防法は、酸の摂取量が多い場合は摂取をやめる。または摂取量を控え長い時間口の中に入れておかないことが大切です。歯磨きの際は研磨剤が配合した歯磨き粉は使わないほうがよいでしょう。

内因性の場合は、まずは専門医(消化器科等)を受診し専門的なアドバイスを受け、かかりつけの歯科医院に相談されるとよいでしょう。


治療法は、欠損の状態にもよりますが、詰め物 ・ かぶせ物をして形態を回復することもできますが、まずは原因を突き止め、解決しなければ酸蝕症の根本的な治療・回復にはなりません。


酸蝕症の一例



コーラの常飲により前歯の裏側のエナメル質が溶け、象牙質が露出しています。