噛みしめ呑気症候群について - vol.22 -
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「噛みしめ呑気症候群(かみしめどんきしょうこうぐん)」
あまり聞きなれない病名ですが、これは緊張やストレスがもたらす心身症の一つと言われています。
食事の際、物を噛み飲み込むときに唾液と空気を一緒に飲み込みます。日常の食事程度では全く問題ありませんが、奥歯を噛み合わせる、あるいは噛みしめることを頻繁に行うと飲み込む空気の量が増えます。また緊張やストレスにさらされると無意識のうちに唾液を飲み込みます。
飲み込んだ空気が胃にたまるためゲップが出ます。そして胃にたまった空気が大腸まで移動しお腹が張ります。最終的には腸に溜まったガスがおならとして排出されます。
症状としては、胃腸障害をはじめ、
お腹が張る
ゲップがよく出る
おならがよく出る
奥歯でよく噛みしめている
頬に常に力が入っていてよく唾液を飲んでいる
肩こり・頭痛・首の痛みなどの異常がある
といった症状が現れます。
私はこの「噛みしめ呑気症候群」という疾患を知ったのは数年前です。
噛み合わせの不具合から数件歯科医院を回りその都度かぶせ物のやり治しを勧められ、言われるがまま行なったそうですが一向に改善されず、ほとほと疲れ果てた頃に当医院を紹介され来院された患者さんがきっかけでした。
噛み合わせはさほど問題はなさそうでしたが、「噛みしめ」が頻繁に見られました。
自分では無意識だったようですが噛みしめているほうが気持ちが落ち着くためずっと噛みしめていたそうです。
何回目かの来院で家族内での些細なぎくしゃくが数年前からあることが分かりました。自分はあまり意識していないつもりでいたようですが、常に頭の片隅に悩みがあったようで、どうやら噛みしめの原因が家族内でのストレスが大きく、自分ひとりで悩み我慢していたようです。
からだにもさまざまな症状があらわれ精神科へも受診し、安定剤・睡眠薬を服用していて日々の生活が苦悩だと知りました。
そんなお話のやり取りから、食欲もあまりなくゲップやおならがよく出ることも知りました。不思議な現象があるものだと思っていましたが、とても気になる症状でしたので「噛みしめ」をキーワードにあらゆる角度から追究してみると、「噛みしめ呑気症候群」ではないだろか?という疑惑をもちました。
原因・症状がすべて一致したことで疾患内容・治療手順のヒントがわかり、心身面の配慮をかねての処置により以前のような苦悩さは減り、気持ちも和んでいるようです。
噛みしめの習慣もいろいろな要素と絡み合うことで、このような疾患に進展してしまうことを知り、改めて噛みしめの怖さを患者さんから知ることができました。
あまり聞きなれない病名ですが、これは緊張やストレスがもたらす心身症の一つと言われています。
食事の際、物を噛み飲み込むときに唾液と空気を一緒に飲み込みます。日常の食事程度では全く問題ありませんが、奥歯を噛み合わせる、あるいは噛みしめることを頻繁に行うと飲み込む空気の量が増えます。また緊張やストレスにさらされると無意識のうちに唾液を飲み込みます。
飲み込んだ空気が胃にたまるためゲップが出ます。そして胃にたまった空気が大腸まで移動しお腹が張ります。最終的には腸に溜まったガスがおならとして排出されます。
症状としては、胃腸障害をはじめ、
お腹が張る
ゲップがよく出る
おならがよく出る
奥歯でよく噛みしめている
頬に常に力が入っていてよく唾液を飲んでいる
肩こり・頭痛・首の痛みなどの異常がある
といった症状が現れます。
私はこの「噛みしめ呑気症候群」という疾患を知ったのは数年前です。
噛み合わせの不具合から数件歯科医院を回りその都度かぶせ物のやり治しを勧められ、言われるがまま行なったそうですが一向に改善されず、ほとほと疲れ果てた頃に当医院を紹介され来院された患者さんがきっかけでした。
噛み合わせはさほど問題はなさそうでしたが、「噛みしめ」が頻繁に見られました。
自分では無意識だったようですが噛みしめているほうが気持ちが落ち着くためずっと噛みしめていたそうです。
何回目かの来院で家族内での些細なぎくしゃくが数年前からあることが分かりました。自分はあまり意識していないつもりでいたようですが、常に頭の片隅に悩みがあったようで、どうやら噛みしめの原因が家族内でのストレスが大きく、自分ひとりで悩み我慢していたようです。
からだにもさまざまな症状があらわれ精神科へも受診し、安定剤・睡眠薬を服用していて日々の生活が苦悩だと知りました。
そんなお話のやり取りから、食欲もあまりなくゲップやおならがよく出ることも知りました。不思議な現象があるものだと思っていましたが、とても気になる症状でしたので「噛みしめ」をキーワードにあらゆる角度から追究してみると、「噛みしめ呑気症候群」ではないだろか?という疑惑をもちました。
原因・症状がすべて一致したことで疾患内容・治療手順のヒントがわかり、心身面の配慮をかねての処置により以前のような苦悩さは減り、気持ちも和んでいるようです。
噛みしめの習慣もいろいろな要素と絡み合うことで、このような疾患に進展してしまうことを知り、改めて噛みしめの怖さを患者さんから知ることができました。
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