トップページ > 私考 > vol.21 歯ぎしりについて …


歯ぎしりについて - vol.21 -

「歯ぎしり(ブラキシズム)」には3タイプあります。




・グライディング 
歯を擦り合わせるタイプで、皆さんもよく知っている歯ぎしりの代表格です。
睡眠中、無意識に歯をガリガリ・ギリギリと擦り合わせるこのタイプは、噛み合わせのバランスが引き金になって引き起こす場合や精神的ストレスが問題とされています。
寝ている間にギリギリすることによって日頃の不安・憂鬱さを発散させているとも言われています。


・クレンチング
上下の歯を強く噛みしめるタイプです。力を入れて強く噛みしめた状態で睡眠していても、音がほとんどしないため周囲に気付かれにくいタイプです。
しかし、顎に大きな力が加わっていますので起床時に顎の疲労感を感じます。
この噛みしめタイプは、文字を書いたり見たり、コンピューターでの仕事、細かい手作業をすることが多い人、重たいものを持つことが多い人、スポーツをする人は注意が必要です。
リラックスしている時、上下の歯は0.5~2.5ミリくらい隙間があるのが普通なのですが、体に力を入れたり、緊張感を伴う場合、知らず知らずのうちに上下の歯を噛みしめているのです。


・タッピング
上下の歯をぶつけ合いカチカチと音をさせるタイプです。軽く音をたてる人から強く音をたてる人まで程度は様々です。
  
歯ぎしりは口腔異常習癖の一種とも言われていますが、人体に様々な影響を与え、次のような問題を引き起こすことがあります。


   1、歯への障害        歯の磨耗、歯の破折、歯がしみる、咬合痛
   2、歯周組織への障害     歯の動揺、歯肉炎・歯周病の悪化
   3、顎関節への障害      顎関節の痛み・雑音、咀嚼筋の痛み、開口障害
   4、その他          顔面痛、頭痛、舌痛症、耳鳴り
   5、全身への障害       肩凝り、腕のしびれ、倦怠感、自律神経失調症


歯ぎしりの対処法

一般的な対処法は、マウスピース、ナイトガードを装着して睡眠中の音や歯の磨り減りを防ぐ保護策を行ないますが、必要に応じては噛み合わせ治療・顎関節治療・補綴物の修復治療が必要になることがあります。
癖として日常行なっている場合は、気が付いたら口を大きく開ける閉じるといった動作をゆっくり数回行なったり、意図的にあくびをするような運動をして、食いしばりを緩めてリラックスするようし、癖を自分で意識的に治すような心掛けが大切になります。