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噛み合わせ治療 - vol.19 -

噛み合わせは全身ととても深く関係し、体のバランスをとる大切な働きをしています。顎 ・ 歯は骨や筋肉や靱帯とつながっているため、バランスが崩れるとうまく噛めないばかりか、顎が痛くなったり、口が開けづらくなったりします。また、肩凝り ・ 偏頭痛 ・ 腰痛 ・ 鼻炎 ・ 耳鳴りなどの症状が現れます。


むし歯があって噛めなかったり、歯周病などで噛むと歯が揺れて噛めなかったり、治療したにも関わらず、被せ物の調整がいい加減なものだった場合など、そのまま放置していると知らないうちに噛める場所が限定され全体の噛み合わせのバランスが崩れてしまいます。また、生活習慣の中で頬杖 ・ うつ伏せ寝 ・ 足を組んで食べる習慣などがあれば、噛み合わせが悪くなります。これらをそのまま放置していると噛み合わせからはじまる歪みが、顎に始まり全身にまで及ぶことになり兼ねません。


すべての歪みを治さなければいけないのではありません。人間の体は必ず歪んでいるものです。日常の生活をするうえで何の不調もなければそのままでいいのですが、噛み合わせがしっくりこない、また肩凝り ・ 偏頭痛などの症状がある場合は、全身にあらわれる前に対策を考えたほうがよいかと思います。

噛み合わせの治療 ・ 調整は、ほとんどの場合長時間かかって歪みが生じているものが多いため、調整は1回で済むものではありません。崩れた歪み ・ バランスを一気に正そうと思っても、体が順応しきれませんし、食事という大事なリハビリを介して回復することを目的としているため、徐々に正していきます。もちろんある程度大幅な噛み合わせ改善を一気に行なう例外な処置もありますが、基本的に徐々に回復させることで顎関節 ・ 筋肉に負担を与えず、歪みを取り除いていきます。


鎮痛剤 ・ 安定剤などを服用している場合は、薬の作用で真の原因が隠されてしまうため治療が困難になります。そのため、薬の服用がある場合、適切な治療が行えません。



 治療前

  治療後

噛み合わせ治療の一例です。
治療前は口(口角)が左上がりでしたが、治療後はほぼ均等に整いました。