生活習慣病 Part 6 睡眠 - vol.92 -
|
睡眠を考える
人は一昔前まで日が昇ると起き、日が沈むと眠るという生活を続けてきました。また、食べ過ぎて太るようなことは、生活に余裕があるごく一部の人に限られていました。そして体を使って働き、夜は疲れで熟睡したことでしょう。こうした生活のもとでは生活習慣病は少なかったに違いありません。
しかし現在は生活が便利になり、その結果から起こる生活習慣病も多くあります。ここでは睡眠について考えたいと思います。
睡眠不足は十分な身体のメンテナンスができなくなります。
私たちは睡眠中に…
疲労回復 脳の休息
人の脳はデスクワークでも肉体労働でも常に活発に活動し、多くののエネルギーを消耗しているため、その疲れを取るためには睡眠が必要です。そして体の疲れを取るよりも脳の疲れを取るには数倍の睡眠が必要だとも言われています。
記憶の整理、定着
睡眠中にその日に起こった事や学習したことを整理し、必要がある情報を記憶として定着させていると考えられています。
一般的に深い睡眠(ノンレム睡眠)は睡眠直後から発生し、この時成長ホルモンが分泌されます。浅い睡眠(レム睡眠)は、就寝後3時間ほど後から周期的に現れるので、記憶を定着させたり、効果を出すには少なくとも3時間以上の睡眠が必要だと考えられます。
ストレス解消
ストレスを感じる状態は、脳が疲れている状態であるとも言えます。「嫌なことも寝たら忘れた」と言う人がいるように、睡眠を取ることで疲れた脳を休ませることができるため、睡眠は非常に効果的なストレス解消法です。睡眠が慢性的に不足すると、ストレスが徐々にたまり、うつ病をはじめとする精神疾病や、不眠症などの睡眠障害を発症することにもつながります。
ホルモン分泌 体の成長や老化防止
睡眠中は成長ホルモンが分泌される貴重な時間です。成長ホルモンは、入眠後に現れるノンレム睡眠時に特に多く分泌され、成長期など、体が大きくなる時期には睡眠をよく取り、成長ホルモンを沢山分泌させることが成長の秘訣です。
また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは大人にとっても重要で、古くなった肌や傷ついた細胞、その他体組織の修復・再生、代謝、脂肪を燃焼させる働きなどがあるため、質の良い睡眠を取ることで若さを維持する事、老化の防止にも役立ちます。
免疫機能の維持、増強 内臓、筋肉のメンテナンス
睡眠時に骨髄では白血球、赤血球、リンパ液などが生産され、血行が促進され、体が持つ病気や病原体への抵抗力や免疫力を高める働きもあります。
また、眠ることで常に全身に血液を送り働き続けている心臓の負担を下げ、休ませることもできます。そしてよく眠ることで、新しい血液を作り、代謝を促す成長ホルモンが分泌され、心臓も休ませることが出来るため、様々な病気の予防になります。
このように睡眠には体にとってとても重要な働きや役割があります。
睡眠時間はどのくらいがいいのでしょう?
成人の平均睡眠時間は7時間前後がもっとも理想的だと言われていますが、私が思う理想の睡眠時間とは、十分に眠ったという実感を得て爽快に目覚められる睡眠時間です。短時間の睡眠でも日中に眠気を感じることなく十分に活動することができていれば、理想的な睡眠時間を確保できていると言えます。つまり、決まった睡眠時間を理想とするのではなく、個人ごとに存在する理想の睡眠時間を知ることが大切なのです。
質の良い睡眠をとることは生活習慣病の予防に効果的ですので、朝起きたとき、「すっきり目覚め、良く眠ったと思える」睡眠時間の確保を心掛けると良いでしょう。
人は一昔前まで日が昇ると起き、日が沈むと眠るという生活を続けてきました。また、食べ過ぎて太るようなことは、生活に余裕があるごく一部の人に限られていました。そして体を使って働き、夜は疲れで熟睡したことでしょう。こうした生活のもとでは生活習慣病は少なかったに違いありません。
しかし現在は生活が便利になり、その結果から起こる生活習慣病も多くあります。ここでは睡眠について考えたいと思います。
睡眠不足は十分な身体のメンテナンスができなくなります。
私たちは睡眠中に…
疲労回復 脳の休息
人の脳はデスクワークでも肉体労働でも常に活発に活動し、多くののエネルギーを消耗しているため、その疲れを取るためには睡眠が必要です。そして体の疲れを取るよりも脳の疲れを取るには数倍の睡眠が必要だとも言われています。
記憶の整理、定着
睡眠中にその日に起こった事や学習したことを整理し、必要がある情報を記憶として定着させていると考えられています。
一般的に深い睡眠(ノンレム睡眠)は睡眠直後から発生し、この時成長ホルモンが分泌されます。浅い睡眠(レム睡眠)は、就寝後3時間ほど後から周期的に現れるので、記憶を定着させたり、効果を出すには少なくとも3時間以上の睡眠が必要だと考えられます。
ストレス解消
ストレスを感じる状態は、脳が疲れている状態であるとも言えます。「嫌なことも寝たら忘れた」と言う人がいるように、睡眠を取ることで疲れた脳を休ませることができるため、睡眠は非常に効果的なストレス解消法です。睡眠が慢性的に不足すると、ストレスが徐々にたまり、うつ病をはじめとする精神疾病や、不眠症などの睡眠障害を発症することにもつながります。
ホルモン分泌 体の成長や老化防止
睡眠中は成長ホルモンが分泌される貴重な時間です。成長ホルモンは、入眠後に現れるノンレム睡眠時に特に多く分泌され、成長期など、体が大きくなる時期には睡眠をよく取り、成長ホルモンを沢山分泌させることが成長の秘訣です。
また、睡眠中に分泌される成長ホルモンは大人にとっても重要で、古くなった肌や傷ついた細胞、その他体組織の修復・再生、代謝、脂肪を燃焼させる働きなどがあるため、質の良い睡眠を取ることで若さを維持する事、老化の防止にも役立ちます。
免疫機能の維持、増強 内臓、筋肉のメンテナンス
睡眠時に骨髄では白血球、赤血球、リンパ液などが生産され、血行が促進され、体が持つ病気や病原体への抵抗力や免疫力を高める働きもあります。
また、眠ることで常に全身に血液を送り働き続けている心臓の負担を下げ、休ませることもできます。そしてよく眠ることで、新しい血液を作り、代謝を促す成長ホルモンが分泌され、心臓も休ませることが出来るため、様々な病気の予防になります。
このように睡眠には体にとってとても重要な働きや役割があります。
睡眠時間はどのくらいがいいのでしょう?
成人の平均睡眠時間は7時間前後がもっとも理想的だと言われていますが、私が思う理想の睡眠時間とは、十分に眠ったという実感を得て爽快に目覚められる睡眠時間です。短時間の睡眠でも日中に眠気を感じることなく十分に活動することができていれば、理想的な睡眠時間を確保できていると言えます。つまり、決まった睡眠時間を理想とするのではなく、個人ごとに存在する理想の睡眠時間を知ることが大切なのです。
質の良い睡眠をとることは生活習慣病の予防に効果的ですので、朝起きたとき、「すっきり目覚め、良く眠ったと思える」睡眠時間の確保を心掛けると良いでしょう。
|
- vol.97 : 考え方や価値観について
- vol.96 : 生活習慣病 Part 10 具体的に悪い習慣を直す「三つの段階」
- vol.95 : 生活習慣病 Part 9 耐える習慣が乗り越える力を生む
- vol.94 : 生活習慣病 Part 8 家庭内での教育習慣
- vol.93 : 生活習慣病 Part 7 ストレス
- 生活習慣病 Part 6 睡眠 - vol.92 -
- vol.91 : 生活習慣病 Part 5 骨
- vol.90 : 生活習慣病 Part 4 噛む習慣
- vol.89 : 生活習慣病 Part 3 和食は優れた食事
- vol.88 : 生活習慣病 Part 2 自分の健康を守るのは薬ではない
- vol.87 : 生活習慣病 Part 1 生活習慣病について
←前のページ 患者さんからの声/その他
→次のページ 噛める 快適な 入れ歯(義歯)