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生活習慣病 Part 4 噛む習慣 - vol.90 -

噛む習慣をつける
最近の若い人たちは、顎の骨がほっそりして、いわゆるエラがはった顔が少なくなってきています。これは遺伝的要因もありますが、他に小さい頃からやわらかいものばかり食べ硬いものをよく噛んで食べる習慣がないため、顎の骨が発達せずほっそりした顔になっていると思われます。
顎の骨の発達が悪いため、歯並び・噛み合わせが悪くなり良く噛めない口腔内環境になります。
   
ものをよく噛んで食べないというは、顔の形に影響を及ぼすだけでなく、健康にも問題が出てきます。よく噛むことで、食べ物の消化もよくなり、消化臓器に負担を与えないということは皆さんも習ったことがあるでしょうが、実は頭の働きにも関係してくるそうです。
よく噛むと顎の動きが脳を刺激してくれるだけでなく、頭の働きを活性化してくれるホルモンも出てくるそうです。学校や会社に行っても、午前中は調子が出ず、勉強や仕事の能率が上がらないという人は、朝食をよく噛んで食べていないからかもしれません。
   
また、肥満を解消するためにもよく噛むことは大事だといわれます。よく噛まずに早食いしていると、頭の満腹中枢が「もうお腹がいっぱいだから食べるのをやめよう」という信号を送り出す前に、食べ過ぎてしまうのです。
   
よく噛もうとしても実際にはなかなかうまくいかないことのほうが多いのです。長年の習慣で、食べ物を口に入れるとすぐに喉のほうに食べ物を追いやるよう、舌や口の中の筋肉が動いてしまうからです。こういう人は、相当意識しないとよく噛んで食べる習慣は身に付きません。



よく噛む人は若い
よく噛むことで、食べ物が唾液とよく混ざり、唾液の消化酵素が胃腸での消化吸収を助けます。また、よく噛むことで脳内の血液の流れをよくし、脳細胞を刺激するため老化予防にもつながります。



間違った解釈の噛む習慣
良く噛むことはいい習慣を言うと力いっぱい噛むことがいいことと思ったり、常にガムを噛むことがいいのでは… と間違った解釈をされると逆効果なので補足します。
良く噛むとは、消化器官の胃に負担の掛からない程度に歯で細かくすることで、意識的に力を入れる必要はありません。
またガムを噛む習慣は個人的には賛成しません。歯は食事をしたり話をしたりするために必要な臓器で、必要以上に歯と歯の接触を避けたいからです。ガムを噛む習慣のある人は歯の接触が激しいため、普段の噛み締めや食いしばり傾向が強く見られ、結果的にTCH(歯列接触癖)や歯の咬耗が進み、歯の破折なども起こしやすくなります。
適度に噛むことはいいことですが、必要以上に噛むことはかえって悪い習慣になってしまいます。