歯周病 Part 2「歯周炎の分類について」 - vol.48 -
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歯周炎は歯肉炎が進行した状態で、歯と歯肉の隙間(歯肉溝)に沿ってプラークが侵入し、歯周ポケットを形成し、歯を支えている歯根膜線維が破壊され、歯槽骨に炎症・吸収が及んだ状態を言います。炎症が慢性化すると歯周ポケットが深くなり、プラークや歯石が溜まりやすい環境になるためさらに歯周病菌が繁殖し、悪化します。
歯周炎にもそれぞれ特徴がありますので、ここで説明したいと思います。
慢性歯周炎
プラークが原因で発症した歯肉炎が進展した状態で、歯周組織や歯槽骨に炎症や組織破壊が進んでいるものです。歯周炎のほとんどがこの慢性歯周炎に分類されますが、初期には自覚症状がほとんどありません。しかし 進行するにしたがい、歯肉の腫れ・歯周ポケットから膿がでる・歯がぐらつくなどの症状が起こります。
歯周炎の進行は比較的ゆっくりですが、全身状態や他の要因と重なると急速に進行する場合があります。
急性破壊性歯周炎
プラークだけに限らず、全身的な因子や特殊な局所因子が関係し、歯周組織に波及し、歯槽骨の破壊が起こっているものです。
・若年性(侵襲性)歯周炎
思春期から25歳位までに発症し、歯周組織や歯槽骨に著しい破壊がみられ、歯槽骨の吸収が垂直性に起こる
傾向にあります。一般的にプラークの付着が少なく、家族内に同病が認められる傾向にあります。原因は明
確ではありませんが、口の中にいる特殊な菌(アクチノバシラス・アクチノミセタムコミタンス)が関連し
ていると報告されています。
上下の前歯と第一大臼歯に限って発症することがあります。(限局型侵襲性歯周炎)
・急性進行性歯周炎
20~30歳代に発症し、短期間で歯周組織が著しく破壊され、歯槽骨の吸収が垂直性に起こる傾向にありま
す。一般的にプラークの付着が少ないのが特徴です。原因は明確ではありませんが、口の中にいる特殊な
菌(ポロフィロモナスジンジバーリス)や免疫異常が関連していると報告されています。
・特殊性歯周炎
遺伝性疾患などの特殊な全身的な因子(ダウン症候群、パピヨン・ルフェーブル症候群、チェディアック・
ヒガシ症候群、好中球減少症など)によって、身体の防御反応に異常が起こることで急速に進行する歯周炎
ですが、発症することは極めてまれです。
咬合性外傷
咬合性外傷は、歯肉を除いた歯周組織(歯根膜・セメント質・歯槽骨)に起こる外傷性の病変です。咬合性外 傷には一次性咬合性外傷と二次性咬合性外傷とがあり、歯周炎と関連しているのは二次性咬合性外傷です。
一次性咬合性外傷
歯周組織が健全な歯に、強い力(歯ぎしりなど)が加わって起こる外傷です。
二次性咬合性外傷
歯周炎によって歯の支えが弱くなった歯に「正常な咬む力」が加わることで起こる外傷です。歯周炎と合併
することで病状がさらに悪化しやすくなります。
多くの場合は歯周炎と咬合性外傷が合併しているため、特定の歯に過剰に負担が掛からないようコントロー
ルする必要があります。
歯周炎は軽度から重度までさまざまな病態が出現します。特別な病状を除き、慢性歯周炎の軽度~中等度は、食の見直し・適切なブラッシングや治療、そして定期健診で進行が抑えられ回復も期待できます。しかし、重度の歯周炎の場合、手遅れになることもあるため早期発見がもっとも重要になります。
歯周炎にもそれぞれ特徴がありますので、ここで説明したいと思います。
慢性歯周炎
プラークが原因で発症した歯肉炎が進展した状態で、歯周組織や歯槽骨に炎症や組織破壊が進んでいるものです。歯周炎のほとんどがこの慢性歯周炎に分類されますが、初期には自覚症状がほとんどありません。しかし 進行するにしたがい、歯肉の腫れ・歯周ポケットから膿がでる・歯がぐらつくなどの症状が起こります。
歯周炎の進行は比較的ゆっくりですが、全身状態や他の要因と重なると急速に進行する場合があります。
急性破壊性歯周炎
プラークだけに限らず、全身的な因子や特殊な局所因子が関係し、歯周組織に波及し、歯槽骨の破壊が起こっているものです。
・若年性(侵襲性)歯周炎
思春期から25歳位までに発症し、歯周組織や歯槽骨に著しい破壊がみられ、歯槽骨の吸収が垂直性に起こる
傾向にあります。一般的にプラークの付着が少なく、家族内に同病が認められる傾向にあります。原因は明
確ではありませんが、口の中にいる特殊な菌(アクチノバシラス・アクチノミセタムコミタンス)が関連し
ていると報告されています。
上下の前歯と第一大臼歯に限って発症することがあります。(限局型侵襲性歯周炎)
・急性進行性歯周炎
20~30歳代に発症し、短期間で歯周組織が著しく破壊され、歯槽骨の吸収が垂直性に起こる傾向にありま
す。一般的にプラークの付着が少ないのが特徴です。原因は明確ではありませんが、口の中にいる特殊な
菌(ポロフィロモナスジンジバーリス)や免疫異常が関連していると報告されています。
・特殊性歯周炎
遺伝性疾患などの特殊な全身的な因子(ダウン症候群、パピヨン・ルフェーブル症候群、チェディアック・
ヒガシ症候群、好中球減少症など)によって、身体の防御反応に異常が起こることで急速に進行する歯周炎
ですが、発症することは極めてまれです。
咬合性外傷
咬合性外傷は、歯肉を除いた歯周組織(歯根膜・セメント質・歯槽骨)に起こる外傷性の病変です。咬合性外 傷には一次性咬合性外傷と二次性咬合性外傷とがあり、歯周炎と関連しているのは二次性咬合性外傷です。
一次性咬合性外傷
歯周組織が健全な歯に、強い力(歯ぎしりなど)が加わって起こる外傷です。
二次性咬合性外傷
歯周炎によって歯の支えが弱くなった歯に「正常な咬む力」が加わることで起こる外傷です。歯周炎と合併
することで病状がさらに悪化しやすくなります。
多くの場合は歯周炎と咬合性外傷が合併しているため、特定の歯に過剰に負担が掛からないようコントロー
ルする必要があります。
歯周炎は軽度から重度までさまざまな病態が出現します。特別な病状を除き、慢性歯周炎の軽度~中等度は、食の見直し・適切なブラッシングや治療、そして定期健診で進行が抑えられ回復も期待できます。しかし、重度の歯周炎の場合、手遅れになることもあるため早期発見がもっとも重要になります。
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- vol.53 : 歯周病 Part 7「歯周病の検査」について
- vol.52 : 歯周病 Part 6「歯周病は感染症であり、生活習慣病でもある」
- vol.51 : 歯周病 Part 5「バイオフィルム」について
- vol.50 : 歯周病 Part 4「歯周ポケット内を磨く」について
- vol.49 : 歯周病 Part 3 歯を磨くと出血するのは なぜ?
- 歯周病 Part 2「歯周炎の分類について」 - vol.48 -
- vol.47 : 歯周病 Part 1「歯肉炎の分類について」
- vol.46 : 「もう抜くしかない」と言われた方へ
- vol.45 : 根管治療と歯の寿命の関係について
- vol.44 : 前歯をより美しく
- vol.43 : 再治療について
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