かぶせ物・詰め物の利点・欠点について - vol.32 -
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かぶせ物・詰め物の材質は多く存在しますから選択に困ることもあるでしょう。
歯の形を補う材料は大きく分けて3種類あり、セラミック系・金属系・プラスチック系でそれぞれに利点・欠点があります。
見た目・耐久性・適合性(精度)・安全性・予算が異なるため、好みも大事ですが全てを満足させる材料はありませんから、口腔内環境を考慮に入れたうえで選択されると良いでしょう。
以下に材質の利点・欠点を簡単に記載しますが、材料の特徴を知っていただく上でお使いになるのが何より大切ではないかと思っています。
セラミック系の利点
・色調が天然の歯にもっとも近い
・生体親和性に優れている
・アレルギーの心配がほとんどない
・経年変化による色調の変化、材質の劣化がほとんどない
セラミック系の欠点
・天然の歯よりも硬いので、自然な磨り減りが期待できない
・材料の厚みが必要な分 歯を削る量が少し多い
・精密な噛み合わせの調整が定期的に必要である
・セラミックがかける場合があり、リペアーができる場合とできない場合がある
・衝撃に弱い
・高価
金属系の利点
・歯の削る量が最小限ですむ
・ほぼ自然な歯と同等の減りが期待できる
・いろいろな形状に加工できるため複雑な形態も可能
・高カラットの金属は化学的安定に優れている
・適合性(精度)にもっとも優れる
金属系の欠点
・色調が自然でない(金属色)
・金属アレルギーの方には使用できない
プラスチック系の利点
・色調が自然
・修正や修理がある程度可能
・安価
プラスチック系の欠点
・吸水性があるため色調が変化しやすく、臭いもでやすい
・強度にやや劣るため欠けたり割れやすく、すり減りやすい素材
・広範囲に詰め物をした場合、場合によっては神経にダメージを与えることがある
目的に合わせて、セラミック系・金属系・プラスチック系を組み合わせて用いることもあります。
あまりお勧めしない方法(失敗しないための材料選びポイント)
口の中の環境・年齢によっても異なりますが、まず奥歯の咬合面(噛む部分)に広範囲にわたるプラスチック系の詰め物です。価格もリーズナブルで見た目も綺麗に仕上がりますが、安易に選択をしないほうが良いかと思います。それは材質の減りが著しく早いことです。現在は以前よりは改善されたとはいうものの、やはりまだまだ減り方が早く、長い目で見た場合噛み合わせに支障がでるためあまりお勧めしません。定期的に詰め変えれば欠点をある程度回避できると思いますが、なかなか定期的に詰め替える方もいないと思いますので、そのことをよく知ったうえで選択されると良いでしょう。歯科医療に携わっている人は自分の歯にこの材質を広範囲な修復に積極的に詰める人はあまりいないと思います。
最後臼歯(一番奥の歯)にセラミック系を選択するのもあまりお勧めしません。これは材質が硬いため、一番奥の歯に装着するのには不向きと言えます。硬いことで自然な減り方をしないため破損したり、噛み合わせに支障をきたしやすいのです。
セラミック系を「一生大丈夫です」とか「100%壊れません」などと言って、勧められた場合は用心してください。なぜなら絶対大丈夫な素材など存在しないからです。
材料はさまざまですが、全てに万能な材料がないだけに目先のものだけに目を向けた安易な選択は後々まで影響しますから、しっかりとした計画をした上での材料選びをお勧めします。
歯の形を補う材料は大きく分けて3種類あり、セラミック系・金属系・プラスチック系でそれぞれに利点・欠点があります。
見た目・耐久性・適合性(精度)・安全性・予算が異なるため、好みも大事ですが全てを満足させる材料はありませんから、口腔内環境を考慮に入れたうえで選択されると良いでしょう。
以下に材質の利点・欠点を簡単に記載しますが、材料の特徴を知っていただく上でお使いになるのが何より大切ではないかと思っています。
セラミック系の利点
・色調が天然の歯にもっとも近い
・生体親和性に優れている
・アレルギーの心配がほとんどない
・経年変化による色調の変化、材質の劣化がほとんどない
セラミック系の欠点
・天然の歯よりも硬いので、自然な磨り減りが期待できない
・材料の厚みが必要な分 歯を削る量が少し多い
・精密な噛み合わせの調整が定期的に必要である
・セラミックがかける場合があり、リペアーができる場合とできない場合がある
・衝撃に弱い
・高価
金属系の利点
・歯の削る量が最小限ですむ
・ほぼ自然な歯と同等の減りが期待できる
・いろいろな形状に加工できるため複雑な形態も可能
・高カラットの金属は化学的安定に優れている
・適合性(精度)にもっとも優れる
金属系の欠点
・色調が自然でない(金属色)
・金属アレルギーの方には使用できない
プラスチック系の利点
・色調が自然
・修正や修理がある程度可能
・安価
プラスチック系の欠点
・吸水性があるため色調が変化しやすく、臭いもでやすい
・強度にやや劣るため欠けたり割れやすく、すり減りやすい素材
・広範囲に詰め物をした場合、場合によっては神経にダメージを与えることがある
目的に合わせて、セラミック系・金属系・プラスチック系を組み合わせて用いることもあります。
あまりお勧めしない方法(失敗しないための材料選びポイント)
口の中の環境・年齢によっても異なりますが、まず奥歯の咬合面(噛む部分)に広範囲にわたるプラスチック系の詰め物です。価格もリーズナブルで見た目も綺麗に仕上がりますが、安易に選択をしないほうが良いかと思います。それは材質の減りが著しく早いことです。現在は以前よりは改善されたとはいうものの、やはりまだまだ減り方が早く、長い目で見た場合噛み合わせに支障がでるためあまりお勧めしません。定期的に詰め変えれば欠点をある程度回避できると思いますが、なかなか定期的に詰め替える方もいないと思いますので、そのことをよく知ったうえで選択されると良いでしょう。歯科医療に携わっている人は自分の歯にこの材質を広範囲な修復に積極的に詰める人はあまりいないと思います。
最後臼歯(一番奥の歯)にセラミック系を選択するのもあまりお勧めしません。これは材質が硬いため、一番奥の歯に装着するのには不向きと言えます。硬いことで自然な減り方をしないため破損したり、噛み合わせに支障をきたしやすいのです。
セラミック系を「一生大丈夫です」とか「100%壊れません」などと言って、勧められた場合は用心してください。なぜなら絶対大丈夫な素材など存在しないからです。
材料はさまざまですが、全てに万能な材料がないだけに目先のものだけに目を向けた安易な選択は後々まで影響しますから、しっかりとした計画をした上での材料選びをお勧めします。
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