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甘い言葉の裏には… - vol.11 -

「セラミックの歯にしたらこの歯は一生大丈夫ですよ」「ゴールドの歯は長持ちしますよ」などと言われ今まで治療を受けてきましたが、なんでまた歯が悪くなるんですか? こんな質問をよく患者さんから受けます。

そんな言葉を掛けられたら患者さんは、それなら今のうちにお金を掛けて良い歯にしてもらいたいと思うでしょう。

しかし、これは世の中に多く実在するいわゆる「おいしい話」と同じではないでしょうか。私が思うにやはりおいしい話には安易にのらないほうがいいと思います。むしろ慎重に考えていただきたいと思います。

なぜなら歯に関して言うなら、材質で歯の寿命が決まるほど単純なものではなく、ましてや「一生大丈夫」などと約束できる素材など存在しないからです。壊れない物質などこの世には存在しません。ですから、材質の良し悪しを知ったうえで慎重に選択し、歯の寿命を大きく左右する処置・治療精度・予防方法・噛み合わせ等に目を向ける必要があるのです。