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治したばかりなのに… - vol.10 -

治した歯がすぐにダメになる理由は様々です。理由を挙げればきりがありませんが、大きく分けて3つの原因が考えられると思います。

1つ目は患者さん側の手抜きです。口は体の入り口です。そして歯は食べ物を最初に噛む消化器官です。その入り口の手入れを怠れば、怠った結果を招くことになります。手が汚れていたら手を洗うように、食べたら歯を磨く心掛けが必要です。また、歯磨きが適切な方法で行なわれていることが肝心なことです。間違った考え方・方法では効果が期待できないからです。

2つ目の理由は、医療者側の手抜きです。歯は小さな臓器なうえ、治療レベルはミクロンの単位です。もちろん人の治すレベルには限界があり、元の状態に戻せないのは事実ですが、天然の歯に勝るとも劣らないような精度の高い治療技術を心掛けなければ、長持ちはしません。それと歯磨きしやすい環境を提供しなければ歯の寿命もそれなりに短くなってしまいます。

3つ目の理由は、噛み合わせです。噛み合せの不調により様々な問題を引き起こすことがあります。バランスがとれ、安定した噛み合わせになっているかが歯の寿命にも影響します。