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口内法

症例 5 - vol.74 -

66歳 女性




「最近噛むと違和感があるので診てください。」と来院されました。



分岐部に透過像を認めます。(矢印 赤)
隣接歯(破折歯の外部接着再植)の様子は現在良好のようです。








MCrとセメント充填を除去し髄床底を観察すると、遠心中央部に歯質と根管充填剤とは異なる部分が確認できます。(矢印 赤)またその周囲にクラックが確認できます。(矢印 黄)









慎重に探ると蓋がされたように詰められたものが取れ、出血が確認できます。(矢印 赤)









出血点に造影剤を塗布しレントゲン撮影してみると、分岐部に穿孔している様子が確認できます。








穿孔部を洗浄し塞ぐ準備を行います。








穿孔部周囲のクラックが気になりますが、分岐部の炎症の源の穿孔部にMTAにて塞ぎ経過観察することにしました。









MTAで塞がれた様子と分岐部の状態が確認できます。(矢印)
これでしばらく様子を見ます。









3ヶ月後
分岐部の透過像が縮小し、骨が回復してきました。








5ヶ月後
安定しています。








8ヶ月後
分岐部の骨が完全に回復しました。








1年後
穿孔部(不透過像)を確認できるように髄腔内に透過性のグラスアイオノマーセメントを充填し、最終補綴物を装着しました。

因みに隣在歯の第2大臼歯は、歯根破折を外部接着再植法にて処置し3年8ヶ月後です。

第2大臼歯の外部接着再植は、
救済治療・再生療法  破折歯の接着再植法 症例3 -vol.18- 参照
破折歯の接着再植法 症例 3