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破折歯の接着再植法

症例 18 - vol.92 -

61歳 女性




「30年以上前にセラミックを被せ今まで何ともなかったのですが、先日から急に噛むと痛みが出始め、歯茎を押さえると痛みまでないのですが他とは違う違和感があります。」と来院されました。




患歯(矢印)には太いポストが装着されています。
骨吸収(囲い)が認められますが原因は判明しませんでした。歯根破折が疑われますが咬合調整で様子を見ることにしました。









2週間後
噛んだ時の痛みはかなり減ったようですが、唇側近心にサイナストラクトが出現しています。(矢印)


 






MBを除去し診査すると…
口蓋側の歯質と金属の支台に隙間(囲い)があり、歯質にクラック(矢印)が確認できました。歯根破折が原因のようです。


 






支台を除去すると… 破折線が確認できます。(矢印)

できるだけ自分の歯を残したいと希望されたため、外部接着再植法にて対応することにしました。










再植に先立ち、Extrusionを行います。










順調に挺出してきました。


 









近心~唇側部~遠心に破折線が存在します。










破折の状態


 
 








再根管治療 根管充填 破折修復 ファイバー補強 デブライドメントを行いました。









再植直後








1ヶ月後








2ヶ月後








3ヶ月後








7ヶ月後
ビルドアップ テンポラリーを装着して1ヶ月後


 









最終補綴物を装着しました。
(最終補綴物のオールセラミッククラウンは技工士のご主人が製作)









1年3ヶ月半後








2年後








3年1ヶ月後
経過良好です。