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難しい再根管治療

症例 5 - vol.52 -

55歳 女性



「現在通院中の歯医者さんで根管治療を繰り返し行っていましたが、経過が思わしくないため最終的に抜歯を勧められました。抜歯しなければダメでしょうか?」と相談で来院されました。




レントゲン診査で根尖病変が認められます。
髄腔内にセメントが充填されていますが近心歯質は薄く、分岐部は穿孔しているかもしれません。
遠心部の骨に薄っすら透過像を認めますが、2ヶ月前に埋伏智歯の難抜歯を行ったそうで、その影響と思われます。







患歯のセメント充填を除去すると、分岐部の穿孔が認められました。
何度も根管治療を繰り返しても経過が思わしくなく、穿孔まで認められるため、再植にて保存を試みることにしました。
(補綴物が装着されている隣在歯は、二次カリエス治療のためテンポラリーに替えてあります。)







手前の歯のテンポラリーに矯正装置を組込み、患歯をExtrusionします。







順調に挺出してきました。









遠心側は水平埋伏智歯の難抜歯を受けているため現時点で骨が回復しておらず、肉芽組織が多く認められます。








根尖病巣を掻爬すると多くの肉芽組織が存在しました。
根尖は病巣によりセメント質の一部の吸収と肥厚が認められます。








歯根遠心側は埋伏智歯が接していたため歯根膜組織は欠損しているようです。
根尖病巣が長期に存在していたことから、歯質表面に歯石様の石灰化物が認められました。








樋状根の髄床底に穿孔(パーフォレーション)も認められます。








SBにてパーフォレーションリペアと根尖周囲の再建、コア材にて根管充填を行いました。







再植直後
隣在歯のテンポラリーに固定しました。







2週間後
安定しています。







1ヶ月後







2ヶ月後
根尖周囲の透過像が縮小し骨梁が認められるようになってきました。







3ヶ月後
遠心部に歯槽硬線が認められるようになりました。







4ヶ月後







6ヶ月後







7ヶ月後







9ヶ月後(連結テンポラリーを装着して1ヶ月後)







10ヶ月後(連結テンポラリーを装着して2ヶ月後)







1年1ヶ月後
補綴物装着







1年2ヶ月後
調子良く噛めているようです。







1年3ヶ月半後







2年2ヶ月後
順調です。







3年2ヶ月後