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歯の挺出(Extrusion)

症例 1 - vol.22 -

56歳 男性  (矯正的挺出)



「噛むと違和感があり、ぐらぐら動く感じもします。」と来院されました。



レントゲン写真を見ると支台が本来の根管内に納まっておらず、反れて歯根の外まで達しているようです。







原因歯の隣のクラウンを除去すると、支台ごと簡単に外れてきました。
根管内をみるとやはり人工的に開いた穴(矢印)があります。
穿孔部(パーフォレーション)周囲の歯質はとても脆弱しています。








歯肉縁下にある穿孔部をExtrusionにて縁上に持ち上げ保存することにしました。








順調に縁上まで挺出しました。








テンポラリーで固定 経過観察
近心中央に存在していた骨欠損はExtrusionによって消失し、周囲の骨は緻密化してきました。








患者さんの希望で補綴物は延長ブリッジにしました。治療後7年経過していますが、快適のようです。
(根尖に薄く透過像がありますが、治療前から存在しており、患者さん曰く以前に大きな根尖病変があり、何度か感染根管治療を繰り返した経緯があるようです。症状は全くなく、不完全治癒と思われますが、末永く経過観察することが必要でしょう。)








10年後
現状維持しています。